Eaton UPS(イートン 無停電電源装置) テクニカルブログ

【IPM】 自動起動 for vCSA on vSphere HA by IPM 1.68

vCenter Server Appliance (vCSA)がvSphere HA上に存在する構成のシャットダウン検証をIPM 1.68で実施しました。

このブログは、「シャットダウン for vCSA on vSphere HA by IPM 1.68」の続編です。前のブログを読んでいる前提で話が進みます。あらかじめ、ご了承願います。

起動フロー (復電時)

  1. UPS 自動起動
  2. ESXi 自動起動 ※BIOSのPower Recovery設定:Always Onが必要
  3. 仮想マシン(vCSA, IPM-Win) 自動起動
  4. vSphere HA オン
  5. 仮想マシングループ 2 起動
  6. 仮想マシングループ 1 起動

※必要に応じて、「仮想マシンの起動およびシャットダウン」の設定を再設定(元に戻)して下さい。

起動シーケンス

電源が回復してから、UPS~仮想マシンが起動するまでのフローです。

※タイムはあくまでイメージです。サーバーに電源が入ってから起動完了するまでに必要な時間、及び、仮想マシンが起動完了するまでに必要な時間は環境によって異なります。

UPS 自動出力開始 設定

デフォルトの設定のままで、UPSは自動的に出力開始します。

※シャットダウンテスト後の復電で、自動的に出力開始しなければ、On/Off settings → Start/Restart → Auto restart : Enabled に設定を戻します。

バッテリーがある程度充電されてから出力するほうが安全のため、Network-M2にログインして任意の閾値に変更します。掲載画像は、バッテリー容量が80%以上回復したらMaster Group ON、Master ONから60秒後にGroup 1 ON、Master ONから120秒後にGroup 2 ONになる設定です。

ESXi 自動起動 設定

マザーボードのBIOSでUPSの出力開始と同時に自動的にサーバーが起動するように設定します。

メーカーによって設定箇所が異なります。画像はHPE ProLiant DL380p Gen8のBIOS設定例です。

仮想マシン vCSA 自動起動

何もする必要はありません。

※シャットダウン時にIPMがVMwareの機能「仮想マシンの起動およびシャットダウン」を設定変更しているため、ESXi起動後にvCSAは自動起動します。

仮想マシン IPM-Win 自動起動

何もする必要はありません。

※シャットダウン時にIPMがVMwareの機能「仮想マシンの起動およびシャットダウン」を設定変更しているため、ESXi起動後にIPMがインストールされた仮想マシンは自動起動します。

vSphere HA オン

何もする必要はありません。

※IPMがvSphere HAをオンにします。

最初のイベントを発生させる条件設定

重要

どのような条件が揃った時に最初のイベントを発生させるのか。これを定義するのが一番のキモとなります。
IPMが[クラスタと通信回復(通信ロストではない)]しただけでイベントを発生させてしまったら条件が貧弱です。ESXiが全台起動していないかもしれません。

そこで、下記すべての条件が合致したらイベントが発生するように設定しました。

  • クラスターと通信回復
  • 全ESXiのパワーオン
  • UPSの入力あり
  • UPSのバッテリー容量が91%未満

※UPSのバッテリー容量の条件は必須です。正常時、バッテリー容量はだいたい98%~100%を推移します。バッテリー運転して容量が減っている時のみイベントが発生するように(正常時にイベントが発生しないように)、この条件で制御しています。値は91~98を推奨。

※このイベントには、アクションを関連付けさせません。

イベントルール

VM Group 2 起動 設定

[イベントルール]と[アクション]を作成します。

イベントルール

1つ前のイベントが発生してから60秒後にイベントが発生するように「イベントルール」を作成します。

アクション

上記イベントが発生した時に実行する「アクション」を作成します。

VM Group 1 起動 設定

[イベントルール]と[アクション]を作成します。

イベントルール

1つ前のイベントが発生してから60秒後にイベントが発生するように「イベントルール」を作成します。

アクション

上記イベントが発生した時に実行する「アクション」を作成します。

起動テスト

最初のイベント(Cluster Restore)が発生してから、指定した時間間隔でイベント発生&アクション実行する事を確認します。

※UPSのバッテリー容量が閾値を下回っていないと最初のイベントが発生しません。シャットダウンテストを実施して残量を減らしてから、起動テストを実施してください。

おわりに

解説ではイベントルールのタイマーを60秒で統一していますが、任意の時間(0~300)に設定する事で希望通りの時間間隔で仮想マシンを起動させる事ができます。

VMwareの電源保護は、Eaton UPSとEaton IPMを提案させて頂きます。

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